我こそ乙女!! #8 オレは幸せ者
01/22
【このお話の登場人物】
浦島 恋次(うらしま れんじ)
木下 瀬玲奈(きのした せれな)
百合子、春輝たちの後輩。
浦島に助けられたのを機に、意気投合するが・・・?
木下 瀬玲奈(きのした せれな)
百合子、春輝たちの後輩。
浦島に助けられたのを機に、意気投合するが・・・?
「ケケケケ、オラっ、さっさと乳出せよ!!」
「い、嫌・・・助けて・・・!!」
ある日の事、校舎裏で一人の少女が数人の不良に絡まれている。何があったかは知らないが、辺りは何やら不穏な空気が漂っている。
そんな時、どこからか大声が聞こえた。
「待てーーい!!さっさとその子を放してやんな、皆の衆!!」
「何だぁ?一体どこから・・・」
不良のリーダーの眼前には、一匹の大蛇が現れたかのように見えた。
ギラァァァァ!!
「びゃぁぁぁぁ!!しっ失礼しやしたーーー!!」
「あっ、兄貴ーー!」
(あ~くわばらくわばら・・・俺ぁ蛇はダメなんだ・・・!!)
どうやら情けない事に、リーダーは蛇が大の苦手であった。
そんなこんなで少女の方は・・・
「瀬玲奈ちゃん、もう奴らは消えたぜ。」
声の主は、自称・カリスマ浦島だった。ムカつく。
「えっ、どうして私の・・・?」
「どっかの誰かさんがアンタにノートを渡すようにって言われてさ。そうだ、もし良かったらお近づきになろうぜ。」
「はい、有難うございます。」
一体どうした事だろうか。浦島にしては珍しく可愛らしい女子と仲睦まじそうに喋り合っているではないか。
そうして事が終われば、浦島の表情は喜びでほころんでいた。
(ヤリィ♡♡瀬玲奈ちゃんと付き合ってS○Xできれば、オレの人生は薔薇色サ☆)
この男が思うには、「木下瀬玲奈」という少女は、端正に整った顔立ちと髪、そして豊満な体つきで、浦島という男の心を鷲掴みにしたのだ。
ところ変わって女子便所―。
(畜生、あの「浦島恋次」って野郎・・・汚ねぇツラで私を口説きやがって・・・!!)
瀬玲奈という少女は、先程のようなお淑やかな雰囲気とは打って変わって、修羅のような形相に豹変した。
そうして彼女は、まるで浦島という汚物を消し去ろうとして、念入りに手を洗っている。そりゃそうだ。あんな男に話しかけられればどんな娘も怒りを感じるだろう。
「はぁぁっ、もうホンッットにコワかったぁ~。恭平お・兄・サ・マ♡」
ペロリッ
瀬玲奈がそう言うと、彼女はあの「森恭平」の顔写真を全体的に舐め回した。
彼女の言う「恭平お兄サマ」とは、実は恭平とは血縁関係にあったが、彼女が物心ついてすぐに、兄である恭平を手に入れるために木下財閥へ養女に出されていたのだ。
男はやはり顔なのか。
幸福感に満たされている浦島には、彼女の本性は分からないだろう・・・
#8 END
「い、嫌・・・助けて・・・!!」
ある日の事、校舎裏で一人の少女が数人の不良に絡まれている。何があったかは知らないが、辺りは何やら不穏な空気が漂っている。
そんな時、どこからか大声が聞こえた。
「待てーーい!!さっさとその子を放してやんな、皆の衆!!」
「何だぁ?一体どこから・・・」
不良のリーダーの眼前には、一匹の大蛇が現れたかのように見えた。
ギラァァァァ!!
「びゃぁぁぁぁ!!しっ失礼しやしたーーー!!」
「あっ、兄貴ーー!」
(あ~くわばらくわばら・・・俺ぁ蛇はダメなんだ・・・!!)
どうやら情けない事に、リーダーは蛇が大の苦手であった。
そんなこんなで少女の方は・・・
「瀬玲奈ちゃん、もう奴らは消えたぜ。」
声の主は、自称・カリスマ浦島だった。ムカつく。
「えっ、どうして私の・・・?」
「どっかの誰かさんがアンタにノートを渡すようにって言われてさ。そうだ、もし良かったらお近づきになろうぜ。」
「はい、有難うございます。」
一体どうした事だろうか。浦島にしては珍しく可愛らしい女子と仲睦まじそうに喋り合っているではないか。
そうして事が終われば、浦島の表情は喜びでほころんでいた。
(ヤリィ♡♡瀬玲奈ちゃんと付き合ってS○Xできれば、オレの人生は薔薇色サ☆)
この男が思うには、「木下瀬玲奈」という少女は、端正に整った顔立ちと髪、そして豊満な体つきで、浦島という男の心を鷲掴みにしたのだ。
ところ変わって女子便所―。
(畜生、あの「浦島恋次」って野郎・・・汚ねぇツラで私を口説きやがって・・・!!)
瀬玲奈という少女は、先程のようなお淑やかな雰囲気とは打って変わって、修羅のような形相に豹変した。
そうして彼女は、まるで浦島という汚物を消し去ろうとして、念入りに手を洗っている。そりゃそうだ。あんな男に話しかけられればどんな娘も怒りを感じるだろう。
「はぁぁっ、もうホンッットにコワかったぁ~。恭平お・兄・サ・マ♡」
ペロリッ
瀬玲奈がそう言うと、彼女はあの「森恭平」の顔写真を全体的に舐め回した。
彼女の言う「恭平お兄サマ」とは、実は恭平とは血縁関係にあったが、彼女が物心ついてすぐに、兄である恭平を手に入れるために木下財閥へ養女に出されていたのだ。
男はやはり顔なのか。
幸福感に満たされている浦島には、彼女の本性は分からないだろう・・・
#8 END
スポンサーサイト