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我こそ乙女!! #7 逆鱗

01/19
【このお話の登場人物】
恐山 百合子(きょうやま ゆりこ)
将来の夢は、春輝のお嫁さん。

春輝 マサル(はるき まさる)
将来の夢は、雄っぱいに囲まれて生活する事。

ダニエル・マーガレット
春輝の夢ん中でご登場。
 ある昼下がり、僕が机の上でウトウトしていると・・・

『やぁ、春輝クン♡』
『あれ・・・ダニエル先生・・・』

 僕の眼前には、いつもより胸を大きく蓄えたダニエル先生がいた。

 ギゥ・・・

 そんな時、先生は突然、僕の頭部を大きな胸筋に寄せて抱きしめた。先生の「雄っぱい」は、屈強にしてふくよかで、温かみのある、まるで天使のような感触だ・・・

『春輝クン、ボクとケッコンしよ・・・♡』
『・・・はい・・・』

・・・だが、そんな快感も束の間、僕の甘いひと時は現実に戻されるとともに撤収された。
 あの女によって・・・

「恐山さん・・・!!」
「ぬっ・・・よく分かったな。」

 まさか、今まで僕が触れていた「雄っぱい」が恐山の胸元にある「アレ」の感触だったなんて・・・
 そう思い、僕の機嫌はすっかり悪化した。

「それで、今日も「結婚」の話か。」
「そうだ。今日という今日はあたしとの結婚を認めてもらう!何故なら、あんたの周りにある「フェミニンオーラ」が、男嫌いだったあたしを癒してくれたんだからな。文句はないだろ?」

・・・この女は。一体何度そのような宣言をすれば気が済むのだろうか。僕はここで初めて、眼前にいる怪女に反発した。

「ちょっと・・・!そんな理由でボクと結婚しようなんて、強引にも程があるじゃないですか!?僕はただ、自分の趣味を活かして夢にたどり着きたい・・・ただそれだけだ!!それも、ありとあらゆる男たちの雄っぱいを求めて!!」
「んなもん却下だ。」

・・・嗚呼、無情。これが、僕に課せられた運命だというのか。それでは「雄っぱい」の夢は・・・ダニエル先生との甘いひと時も・・・皆、この怪女に打ち砕かれんとなるのか。
・・・嫌だ・・・そんな事は断じて許せぬ。

 そうして僕は・・・

「・・・そうですか。それじゃあ・・・」

 ドゴオオオオオオ!!!

今に見ていろ。いつか貴様を血祭りにあげてやる。

 僕は絶望と怒りを込め、教室の格子戸を片手で粉砕してやった。この光景に、奴の顔色は酷く青ざめている。
・・・フン、いいザマだ。

「・・・サーセン、頭冷やしてきます。」

#7 END
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プロフィール

真月院 流七

Author:真月院 流七
1月15日生まれ。
某ホテルでの正社員。主に食器洗浄の仕事をやってます。
習得資格は漢検2級。
趣味は漫画、イラスト、小説。

コメントは賞賛、叱咤激励など受付中。
当人および他者様への中傷はご遠慮ください。

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